「生前整理は高齢者がするもの」というイメージはありませんか。実は30代から生前整理を始めても、早過ぎることはありません。
30代は人生の転換期であり、キャリア形成や家庭、ライフスタイルにおいて、さまざまな選択が求められる時期です。この時期に生前整理を始めれば、より充実した人生の基盤を築けるでしょう。
本記事では、30代から生前整理を始めるメリットや具体的なステップ、すっきりとした暮らしを維持するためのコツを解説します。早めの生前整理で、これからの人生をより豊かで快適なものにしていきましょう。
生前整理とは人生をより良く生きるための手段
「生前整理=終活」と思われがちですが、そうではありません。
生前整理を進めることで、今まで歩んできた人生を振り返ると同時に「これからをどう生きていくか」を考えるきっかけになります。このことから生前整理は、これからの人生をより良く生きるための準備といえるでしょう。
加えて、20代や30代から始める生前整理は、老後を快適に過ごすための「老前整理」としての役割も果たします。早いうちから取り組むほど、身軽で充実した人生を長く楽しめるでしょう。
このように、生前整理は「亡くなる前の準備」ではなく、人生を前向きに捉え、より良く生きるための大切なプロセスなのです。
参照:独立行政法人国民生活センター|特集 今から始める生前整理
30代から生前整理を始めるメリット
ここでは、30代で生前整理を始めると得られるメリットを4つ解説します。
ライフスタイルの変化に対応しやすい
30代は昇進や転職、結婚や出産、親の介護など、生活環境が大きく変わりやすい時期です。
生前整理を早めに進めて身軽な状態を作っておくと、転職や移住など、新たなライフスタイルへの挑戦がしやすくなります。
例えば、持ち物を減らすと引っ越しや移住がしやすくなり、新しい環境にも適応しやすくなります。さらに収納スペースを確保するための家賃や、収納用品などの出費が抑えられ、金銭的な余裕も生まれるでしょう。
生前整理を進めておくことで、突然の環境の変化に対応しながらも、自分らしい暮らしを維持できます。
ミニマルな生活ができる
生前整理を通じて断捨離をすると、すっきりとしたミニマルな暮らしに近づけます。
ミニマルは「むだがなく、最小限であること」を意味し、この考えを取り入れた生活をする人が、ミニマリストです。
ミニマリストは、自分にとって本当に必要で価値のある物だけを持ち、豊かに生きることを目指します。
ミニマリストのメリット | 具体例 |
---|---|
自由な時間が増える | 掃除や探し物の時間が減る |
心に余裕が生まれる | 部屋の中が整い、ストレスが減る |
節約になる | 必要な物だけを持つため、出費が減る |
生前整理を進めることで、シンプルで豊かな暮らしを実現できるでしょう。
体力と判断力があるので進めやすい
30代は体力と判断力があるので、生前整理をスムーズに進めやすい時期です。生前整理では「何を残し、何を手放すか判断する力」と「作業を進める体力」が求められます。
しかし、高齢になると「どれを残すべきか分からない」「途中で疲れて作業が進まない」といった状況に陥りやすくなります。
体力や判断力がある30代のうちから進めておくことで、将来の負担を大幅に減らせるでしょう。
参照:独立行政法人国民生活センター|特集 今から始める生前整理
万が一のときも家族が困らない
どこに何があるのかを明確にしておくと、万が一のときも家族への負担を減らせます。
特に、スマホやパソコン内に保管された「デジタル遺品」は、パスワードが分からず家族が対応に困るケースが少なくありません。
デジタル遺品には端末内のデータだけではなく、以下のものがあります。
- ネット銀行・証券口座
- サブスクリプションの契約
- SNSアカウント
- 決済アプリの残高
こうしたネット上の資産は、たとえ家族であっても全てを把握するのは困難です。
そのため、生前整理をして不要なサービスを解約し、一覧にしておくと、自分にもしもがあった場合も家族への負担を減らせます。
参照:独立行政法人国民生活センター|今から考えておきたい「デジタル終活」 -スマホの中の“見えない契約”で遺された家族が困らないために-
30代で始める生前整理の5ステップ
ここからは、30代から始める生前整理の具体的な方法を、5つのステップに分けて解説します。
生前整理には、時間と手間がかかるものです。一気に終わらせようとはせずに、少しずつ進めていきましょう。
ステップ1|写真や思い出の品を整理し、大切なものを厳選する
最初に、写真や思い出の品を整理しましょう。
分類としては「手元に残す物」と「データ化して保存するもの」の2つに分けていきます。データ化する際の方法は、以下を参考にしてください。
データ化する物 | 方法 |
---|---|
プリント写真 | スマホのアプリや、コンビニのマルチコピー機を使ってスキャンする |
思い出の品 | スマホで写真を撮る |
昔のアルバムや手紙も、データ化してスマホやクラウドに保存しておけば、いつでも手軽に見返せます。収納スペースを取らずに管理できるので、活用しましょう。
ステップ2|持ち物を見直し、暮らしをスッキリさせる
服や雑貨などの持ち物を、次の4つに分類します。
分類 | 判断基準 |
---|---|
必要な物 | 今使っている、または将来使う予定がある物 |
いらない物 | 今使っていない、または今後も使う予定がない物 |
迷う物 | 必要かどうか判断がつかない物 |
移動させる物 | 思い出として残したい物 |
これらの分類は8秒を目安に判断し、決められない場合は「迷う物」に分類して、半年ごとに本当に必要かを再度考えましょう。
思い出として残す物は「移動させる物」に分類し、1つの場所にまとめて保管します。
「いらない物」に分類した物は、自治体のルールに従って処分しましょう。とはいえ、まだ使える物や、捨てるには惜しい物もあるかもしれません。
その場合は、買取サービスを活用するのも良い方法です。再良市場では幅広い品々を買い取っており、店頭買取はもちろん、出張買取にも対応しています。
リユースや寄付を通じて社会貢献ができるだけでなく、環境にも優しい選択ができるでしょう。
参照:独立行政法人国民生活センター|特集 今から始める生前整理
ステップ3|財産情報や保険を整理し、見える化する
持ち物を片付けたら、財産情報や保険を見直します。自分の財産情報として、契約中のサービスを確認しましょう。
- 銀行・証券口座
- 保険証券
- クレジットカード
- 電子マネー
特にクレジットカードは、気づかないうちに年会費が発生している場合があります。不要なものは解約して、分かりやすいように一覧にしておきましょう。
ステップ4|デジタル資産を整理し、解約方法を明確にする
デジタル資産の棚卸しをして、不要なデータを削除しましょう。スマホやパソコン内の大切なデータは、クラウド保存しておくと管理がしやすくなります。
次に、SNSアカウントやサブスクリプションをリスト化し、解約方法も合わせて記録しておきましょう。こうすることで、万が一の際も家族がスムーズに対応できます。
IDやパスワードの管理には、パスワードマネージャーの活用がおすすめです。一部のサービスには、もしものときに家族がアクセスできる機能があるため、事前に確認しておきましょう。
また、スマホやパソコンのパスワードは、残された家族が特に困りやすいポイントです。不測の事態に備え、以下のスクラッチカード方式で保管しておきましょう。
- 名刺サイズの厚紙に、スマホの特徴(ケースの色など)とパスワードを記入する
- パスワード部分を修正テープで隠し、裏からも透けないように補強する
この紙を預金通帳やパスポートなどの重要書類とともに保管しておけば、いざという時も家族が見つけやすくなります。
参照:独立行政法人国民生活センター|特集 今から始める生前整理
ステップ5|整理した情報をノートやアプリにまとめる
最後に、整理した情報を1か所にまとめて管理しましょう。
情報の管理方法としては、エンディングノートの活用がおすすめです。法務省から無料でダウンロードできるほか、アプリでも作成できます。
ここまでの過程を終えたら、ひと通りの生前整理は終了です。
物を増やさないためにすべきこと
生前整理をしても、時間がたつと少しずつ物が増えてしまうことがあります。すっきりとした状態を保つために、日ごろから意識しておきたいポイントを解説します。
定期的に持ち物を整理する
物を増やさないために、定期的に持ち物を整理しましょう。
生前整理は、1度やって終わりではありません。時間がたつと不要な物が増える可能性があるため、定期的な見直しが必要です。
ステップ2で「迷う物」に分類した物を含め、半年や1年に1度、持ち物の再確認をしましょう。
参照:独立行政法人国民生活センター|特集 今から始める生前整理
買い物のルールを決める
物を増やさないためには、自分なりの買い物ルールを決めるのも効果的です。余分な買い物や衝動買いを防げるため、不要な物が増えにくくなります。
例としては「ひとつ手放したらひとつ買う」「欲しい物があっても、すぐには買わずに1度その場を離れる」などです。
こうしたルールを意識すると、買う物を慎重に判断できるようになります。買い物の基準を明確にして、本当に必要な物だけを選ぶ習慣をつけましょう。
生前整理を業者に頼むのもおすすめ
「生前整理をしたいけど、時間や手間をかけられない……」
という人は、業者に依頼するのもおすすめです。プロに任せることで、効率的かつスムーズに生前整理を進められます。
生前整理にかかる費用の相場
生前整理の費用は、作業員の人件費や不用品の処理費用が主な内訳です。多くの業者は、部屋の広さに応じた料金を設定しています。
間取り | 費用相場 |
---|---|
1K | 25,000円〜 |
1DK | 35,000円〜 |
1LDK | 45,000円〜 |
2DK | 60,000円〜 |
2LDK | 75,000円〜 |
3DK | 85,000円〜 |
3LDK | 110,000円〜 |
4LDK | 130,000円〜 |
業者選びのコツ
信頼できる業者を選ぶためには、以下のポイントを事前に確認しておきましょう。
ポイント | チェック内容 |
---|---|
対応エリア | 自分の住んでいる地域に対応しているか |
作業内容 | 不用品の仕分けや回収、買取など、必要なサービスが受けられるか |
費用 | 見積書の金額以外に、キャンセル料や追加料金が発生するか |
作業時間 | 作業当日はどれくらいの時間がかかるか |
特に費用面では、複数の業者から見積もりを取り、相場を把握することが大切です。
また、事前に「残しておく物」と「処分する物」を分けておくと、貴重品を誤って処分してしまうトラブルを防げます。
参照:独立行政法人国民生活センター|こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています-
まとめ:生前整理で手放す品の買取は「再良市場」におまかせください
生前整理は、人生をより良く生きるための大切なプロセスです。
30代から始めることで、ライフスタイルの変化に柔軟に対応し、快適で身軽な暮らしを実現できます。不要なものを手放せば、時間やお金に余裕が生まれ、心の豊かさにもつながるでしょう。
「生前整理をしたいけど、時間がない」「ひとりでは片付けられない」とお悩みの際は、再良市場の生前整理サービスをご活用ください。
不用品の仕分けから片付けまでをサポートし、買い取りできる物は適正価格で査定します。買取金額を費用に充てられるため、コストを抑えながらプロに作業を一任できます。
当日見積もり・回収も可能で、作業後の追加料金は発生しません。
生前整理でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。